IMRTが従来の放射線治療より優れた治療効果を挙げていることは事実ですが、それでは陽子線治療や重粒子線治療は不要かというと、そんなことはありません。やはり線量分布の良さでは格段の差があるからです。このことは計画された線量分布を比較してみるとよく分かります。 スライドは前立腺癌の治療計画の比較で、一見して重粒子線治療の線量分布の方がIMRTよりよいこと分ります。IMRTで直腸と膀胱の線量が少なくなるように設定すると、その影響が他の臓器にしわ寄せされることが分ります。その部分に重要な臓器があると設定し直しが必要になります。
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